営業マネージャーの仕事
53 周囲に人垣ができるリーダー

部下が目標にしたいのは、周囲に人垣ができる営業マネージャー。
同じ年数の経験を積んでいても、誰も近寄らない人がいる。
仕事ができるからといって、部下や後輩から慕われるとは限らない。

どうすれば人間的魅力を備えられるのか。

嫌われる営業マネージャーの典型は、公私混同する人。
名刺の肩書を会社からの免罪符と考え、専制君主のように振る舞おうとする。
部下をアゴで使い、仕事の途中でタバコを買いに走らせる。
スキンシップと称して、やたらと身体に触れようとする。

部下を叱るときに、過去の失敗をいつまでも蒸し返す。
相手の人格を平気で攻撃し、家族に対してまで批判が及ぶ。
会社の上層部には決して逆らわず、弱い立場の人に責任を押しつける。

内心では反発を感じながら、宮仕えだから仕方ないとあきらめて、
イヤな上司や先輩に寄り添っていけば、自分もイヤな営業マネージャーになる。
本気で人に慕われようと思うなら、嫌われている上司を反面教師と捉え、自分の身を慎む。

大きな仕事を成し遂げるには、自分ひとりだけの力では無理。
たくさんの人に支えられ、足りないところを補ってもらわねば、キャパシティは広がらない。

営業という仕事を通して、どのように自己実現を図りたいのか、
どこへ行っても通用するには、人から慕われることが絶対条件。

部下から慕われる営業マネージャーは、基本的に自分を勘定に入れていない。
誰と接するときでも相手の立場を一番に考え、損な役回りを笑って引き受ける。

こうした人になるには、強い信念を養うことが必要。
周囲の雑音に惑わされることなく、真っ直ぐな道を正々堂々と歩むには、
他人の評価に動じない信念が求められる。
人事異動の季節になるとソワソワしているようでは、部下からホンネを見透かされる。

自分が何をやりたいか、徹底的に問い直す。
自分自身の夢を追いかけて、寄り道をしない人は魅力的。
自分にフラストレーションを溜めていないから、他人に対してやさしくなれる。
確かな目標があれば、目先の些細なことにこだわらない。

人に慕われようとして、自分を殺して気をつかっても、そんな演技は長続きしない。
器量の大きいところを見せようとして部下に大盤振る舞いしても、後ろで舌を出される。

人に慕われるのは、人間修行の結果。

今の立場を最終ゴールと考えず、次のステージへ向かおうとすれば、
何よりも先に自分自身を磨かねばならないと気づく。
自分を支えている人に感謝する気持ちが自然に湧き起こり、
足りないところを教えてくれる人から学ぼうとする。

ひたむきな姿勢が人間的な魅力になり、等身大の自分を知る謙虚さが人垣をつくる。
小手先で人望を集めようとしても、それに乗せられるほど部下は愚かではない。

戻る コンテンツへ 進む

インデックスへ  トップへ  ホームへ